XL規格!
先日、3日間の社員研修も終わりまた新たにがんばっていこう!とタイヤフィッター全員で気を引き締めたいい期間となりました。
ご迷惑をおかけしましたお客様には大変申し訳ございません。改めてタイヤフィッターをよろしくお願い申し上げます!
そして昨日ご紹介しましたブログに1点だけ訂正を。
空気圧の無料点検は武蔵村山店だけではなく全店やっております。
タイヤフィッターのタイヤのプロたちがしっかりと見て、ご対応させて頂きますよ~!
宜しくお願い致します。
さて、今回は前にもとりあげたエクストラロード規格についてです。
そもそもタイヤ規格はTRA(米国)、ETRTO(ヨーロッパ)、JATMA(日本)といったタイヤ規格を定めている組織です。この組織がタイヤのタイヤの寸法や負荷能力を制定してその規格に沿ってタイヤが設計されています。
タイヤは空気を入れる容積が大きいほどより大きな荷重に耐えられるのですが、重い車を支える為にはタイヤサイズを大きくし、タイヤ内部の容積を大きくすることで車重に耐えられるようにしていかなければいけません。
ここで一つの例ですがバランスボールってありますよね?
※ネットから拝借しております。
バランスボールは通常の人間の体重に耐えられるように設計はもちろんしていますが十人十色という言葉通り皆が皆、同じ体重ではありません。
少し大きな体格の人が乗ったらどうでしょうか?小柄な人が乗ったときよりバランスボールはたわみませんか?
このたわみが体重に対しての負荷なのです。
つまり車重が重い車ほどそれに負けないようなタイヤをつける必要があります。だからタイヤサイズをでかくし、空気の容積を大きくしてあげなければなりません。
しかしここでデメリット。
タイヤサイズを大きくすると車両バランスの問題やハンドル操作の問題等々でてくるのでどうしても限界があるのです。
そこで登場するのがエクストラロード(XL)規格タイヤ。
ETRTO(ヨーロッパ)で規格されているタイヤにはSTD(スタンダード)規格と同じタイヤサイズでも高い空気圧に設定できるタイヤ規格。
それが「エクストラロード(XL)規格」と「リインフォースド(Ref)規格」なのです。
どちらも同じ意味を持つ規格なのですが、内部構造を強くすることによってSTD(スタンダード)規格のタイヤよりも高い空気圧を入れることが可能となります。
つまりはどういうことかというとタイヤサイズを大きくしなくても同一のサイズで重たい車にも耐えられることができるのです。
しかし気をつけなければいけないのがロードインデックス(LI)。
例えばの話・・・
タイヤサイズ 215/45R17
ロードインデックス JATMAは87
XLは91
なのです。
・・・・?分かりにくいですか?もう少し説明しますね・・・。
タイヤサイズが215/45R17のタイヤ、JATMAは87のロードインデックスなのですがXLは91なのです。
下の表をご覧下さい。
※ネットから拝借しております。
だれでも簡単に調べることができるんですが、車のドア周りや給油口付近にその車の指定の空気圧があるのをご存知ですよね?
純正タイヤサイズ、ロードインデックス、指定空気圧が表記されていると思います。
※ネットから拝借しております。
例えば純正タイヤサイズが215/45R17。ロードインデックスが87で、指定空気圧が220kpaだったとしましょう。
そして表を見比べてみると・・・
その車の負荷能力が分かります。いわゆるタイヤが耐えられる車重の負荷能力ですね。
そして220kpaなので520kgなのです。
しかしエクストラロード規格でみると・・
ロードインデックスは91になるので指定空気圧の220kpaを入れてしまうと495kg。
・・・もうお気づきですね?エクストラロード規格は同一のタイヤサイズでも高い空気圧の設定ができる反面、JATMA規格などと同じ空気圧設定にするとタイヤが車重に負けてしまいます。
ということは最低でも240kpaを入れて初めてその車の荷重に耐えられるのです。
そしてこれも意外と知られていないのですがJATMA規格などのタイヤの空気圧別の負荷能力の設定で250kpaまでなのです。
つまりそれ以上重い車でこのサイズをつけようとするとロードインデックスが足りず、タイヤの劣化、磨耗、バーストなどデメリットの因果になりやすいのです。
タイヤサイズを変更する場合といえばやはりインチアップなどのドレスアップ。しかしそれをすることによってどんなデメリットがあってそれにはメリットと打ち消してしまうような危険性が伴っていないかしっかり見る必要があるのと、ネットなどで買うタイヤがJATMA規格なのか、エクストラロード規格なのかしっかりと考えてご購入をされたほうがいいということをご報告させていただき本日のブログはこの辺で失礼します。