かなり危険なんですよ。パート4!!

かなり危険なんですよ。パート4!!

さあいよいよ最終回となる「アルミ合金製レーシングナットにメリットなし。む
しろ危険!」の最終回ですが、今回はアルミ合金製ナットを使用するこ とによ
るデメリットについてお話します。
それはズバリ「熱膨張」です。
金属は熱を受けると膨張します。
アルミは鉄と比較して熱膨張率が高い。
すなわち外部から同じ熱を受けた場合、アルミは鉄よりも大きく体積変化が起こ
るのです。

熱膨張

自動車の中でも特に温度が高くなるブレーキのすぐ近くで使用されるホイール
ナットですが、このブレーキからの熱を受けてレーシングナットはハブボ ルト
よりも大きく膨張してしまうのです。
さて、どうなるか。
走行後など、ホイールが熱くなっている時にはレーシングナットが膨張していて
ゆるみがち → ここで増し締めをする → 走行が終わってホイール が冷える
とナットの膨張が収束して元の形状に戻る → ネジとの当たり部分に余計な力
がかかる(締め付けがきつくなる) → ナットを外す際に余 計な力がかかってい
て無理に外すので壊れる
このメカニズムは分かりますか?
ゆるんだり噛みこんだり大騒ぎです(苦笑)。
初回でちらっと触れた「カジり」もこの熱膨張が原因の一つになります。
そもそもの話、組み合わせてがっちりさせて使用するための部品なのに、熱膨張
率が違うものを組み合わせるなんてダメです。危険です。危険すぎま す。
ちなみに純正ではハブボルトとホイールナットは両方とも45Cという鉄鋼材を用
いているようです。

シリーズでお送りしましたナットですが、気づかず使ってらっしゃる方がほとんどでしょう。。。
こういったところにも注意が必要なんです。
ではでは!!!