インチアップの大切な話。

インチアップの大切な話。

こんにちは。
湿度は高くて、涼しいはずなのに、なんかムシムシ。
カラダはベトベト。梅雨って1つの季節ですが、違う楽しみや喜びを見つけたいものです。
働くクルマの代表車種ハイエースやキャラバンですが、インチアップされて乗られてる方も多くいらっしゃいます。車検が通るカスタムの仕方から22インチなど乗用車用タイヤを装着しているクルマまで様々。

しかし過度のカスタムは危険も伴います。

今日は少しそこを掘り下げてみます。

安易なインチアップはトラブルの素という話です。

 

 

 

例としてここではハイエース(200系)について考えてみましょうか。
このクルマには純正サイズとして

・F:195/80R15 103/101L

・R:195/80R15 107/105L

というタイヤが入っています。

前後で耐荷重が違うタイヤですね。(103/101Lの部分がその表示になります)
このタイヤに純正指定値である空気圧を入れると、タイヤが受け持つことができる荷重はほぼ、F:700kg/1輪、R:875kg/1輪となります。

まずこの数字を覚えていてください。

次に。
このハイエースはカスタムベースとしてもよく用いられる車両ですね。
大きなホイールを履く車両では 225/30R20 なんていうサイズのタイヤを装着していることもあります。
※当然車検は通りません。

では、このタイヤの耐荷重はどのくらいでしょう?
タイヤのカタログを見るとこのサイズのタイヤ、耐荷重指数(LI)はXL規格のもので85Wとなっています。
この85Wで受け持つことができる耐荷重は、空気圧を良く見る対応表での最大まで入れても 515kg/1輪 しか受け持つことができません。

さっきの数字と比較してみましょうか。

F:700kg-515kg=185kg 両輪では 185kg×2=370kg

R:875kg-515kg=360kg 両輪では 360kg×2=720kg

これだけの加重を受け持つことができなくなるのです。
ハイエース、確か最大積載量が2WDモデル4ドア3名乗車時で1,250kgでしたよね?

前後輪に振り分けられる荷重割合を無視すると、1,250kg積めるはずの車なのに最大で(1,250kg-720kg=)530kgしか積めなくなるのです。

これはあくまでも単純計算ですが。
物が積めないだけではありません。
もしかしたらこのタイヤでは車の重量さえきちんと受け止められていないかもしれませんよ?

車体メーカーは純正サイズのタイヤを履いて使用することを前提に性能決定をしていますから、LIの足りないタイヤで走ること、それによって発生するトラブルを想定していません。

片減りする。乗り心地がグニャグニャする。程度のものであっても軽視できませんし、最悪の場合、バーストし、事故を起こして他人を巻き込んでしまう可能性も大きくあります。

皆さん、インチアップやドレスアップを行うときにはこういったことも十分考慮してパーツの選定をしてくださいね。
「別に普通に走ってるから大丈夫でしょ。」
違います。
「たまたまトラブルが起きていないだけ。いつ起こっても不思議ではない。」のです。

今日はこの辺で。

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