ランフラットタイヤ!!

ランフラットタイヤ!!

今回のテーマはランフラットタイヤです。ランフラットタイヤとは、空気圧がゼロになっても、所定のスピードで一定距離を走行できるタイヤのことで、サイドウォールに補強ゴムが入っていて、空気圧がゼロになってもタイヤが完全につぶれることがなく空気圧0kPa時でも「速度80km/hで80kmの距離」を走行可能なタイヤ、となっています。

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調べてみると1970年にダンロップが実用化し、1987年にポルシェ959が純正採用(BS)したことで話題になったそうですね~。2000年以降、BMWの各車など欧州車を中心に普及しています。日本ではタイヤフィッターの得意作業の一つでもある日産スカイラインGT-R(R35)の標準タイヤがランフラットですね~。

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また、各メーカーごとに強化タイプの記号があります。
ブリヂストン:RFT(RunFlat Tyres)
ピレリ:r-f(RunFlat)
コンチネンタル:SSR(Self Supporting Runflat tyres)
グッドイヤー:EMT(Extended Mobility Technology)
ダンロップ:DSST(Dunlop Self-Supporting Technology)
ミシュラン:ZP(Zero Pressure)
横浜ゴム:ZPS(Zero Pressure System)
東洋ゴム:TRF(Toyo Run Flat)
クムホ:ERP(Extended Runflat Performance)
ちなみに断面図の写真をみれば分かると思うのですがここまで厚さが違っています。

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こちらは普通のタイヤで・・・

 

 

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こちらはランフラットタイヤです。

 

 

・・・タイヤ断面図を初めて見たころはタイヤってこんなに薄かったのか!と驚愕したのを覚えています(笑)この話はまた別の機会に・・・。
これだけ厚く作っていますので重さもありますよね~。
さて、ここまではざっくりとランフラットとは?ということでやってきましたが、こっからはランフラットタイヤのメリット・デメリットを考えてみましょう。
ますはメリットです。
・空気が抜けても一時的に走り続けられるという安全性。
・スペアタイヤが不要となるので車内空間のスペースが広がる。
・スペアタイヤが不要となるので軽量化できるので燃費にもつながってくる。
やはり最大の利点は空気圧が0でも一時的に走れるというところでしょうか。スペアタイヤ入らずというのも魅力的です。

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次はデメリットです。
・空気が抜けても車重を支えることができるよう、補強ゴムが固く乗り心地が悪い
・価格が高くなる
やはり補強ゴムということもありタイヤがエライ固いので乗り心地は通常のタイヤよりも悪いのと、ロードノイズがするなんていう意見もありました。
しかし、近年各メーカーが改良しているのもあり改善されつつあるようです。
あとは通常のタイヤよりも価格が高いのも特徴の一つです。
調べていくと他にも意見がたくさんありますが大きな部類で抜粋するとこのような感じになりました。
やはりコストや乗り心地を考えると普通のタイヤの方がいいような気もしますよね・・・。
タイヤフィッターのお客様でもランフラットから、普通のタイヤになんていうオーナー様も多いのが事実です。
しかし、気をつけてもらいたいのが「パンク修理キッド」を用意する!!
標準ランフラットタイヤ装着の車は空気が入ってなくても一時的に走れるのがメリットになるので、普通のタイヤは走れません。つまりパンク時にスペアタイヤもついてないので応急処置ができません。したがってそこに対応できるようにパンク修理キッドを準備しておく必要があります。

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普通のタイヤ装着車だとほとんど使われずになっているスペアタイヤを廃車と共に廃棄しているオーナー様が多いので環境にも優しいのも特徴の一つであるランフラットタイヤ、今現在は高額車での標準装備が多いですよね。しかしランフラットといえども緊急的な場合、一時的に走ることができるということだけでずっと空気が抜けている状態で走ればダメになってしまいます。サイドウォール強化といえどもタイヤの基本は変わりません。

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タイヤにもやはり細かい部類でいろんなものがあります。そこには用途、特色が存在します。タイヤといえども時代と共に進化しているのです。
ランフラットもタイヤメーカーの技術の結晶ですね。今後、どういうタイヤがでるのか、またどう改善していくのか、今後の展開に期待しつつ、本日はこのへんでお開きにさせて頂きます。





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